スキャンが完了したページや、さまざまな種類のファイルを PDF に変換する処理を自動化するには、「監視対象のフォルダ」または「スキャン受信トレイ」を設定します。これらの機能を使用できるのは、Power PDF Advanced のみです。「スキャン受信トレイ」と「監視対象のフォルダ」は、それぞれ 1 つだけ指定できます。これらのフォルダは、コンピュータからアクセス可能であれば、ファイル構造の中のどのレベルにあってもかまいません。
「監視対象のフォルダ」は、幅広い種類のファイルを入力として受け取ることができ、そのファイルはほぼ瞬時に PDF に変換されます。対照的に、「スキャン受信トレイ」が受け入れるファイルは PDF と TIFF のみです。これらのファイルは、スキャナから、またはファイル転送によってこのフォルダーに送られます。
監視対象のフォルダ
このフォルダは Power PDF Advanced によって監視され、結果はユーザーが定義した保存先フォルダーに出力されます。複数の保存先フォルダを定義しておくことはできません。「監視対象のフォルダ」と同じフォルダを指定することもできます (到着した PDF ファイルとの間で名前の競合が発生することも考えられるため、お勧めしません)。一般的には、「監視対象のフォルダ」はネットワーク上の場所とし、保存先フォルダはローカル コンピュータ上に置きます。受信ドキュメントは画像ファイル、インターネット ファイル、および MS Office からの編集可能ファイルです。
[監視対象のフォルダ] ダイアログ ボックスで、フォルダを定義し、監視ルールを設定し、変換の設定を指定します。
監視対象のフォルダをセットアップするには
[詳細処理] > [バッチ] の [バッチ コントロール] をクリックし、ドロップダウン リストで [監視対象のフォルダ] を選択して [監視対象のフォルダ] ダイアログ ボックスを開きます。
パネルの一番上にある [監視対象のフォルダの有効化] チェック ボックスをオンにします。
[変換元] ボタンをクリックし、監視するフォルダを指定し、サブフォルダも対象とするかどうかを指定します。
ファイルの種類をドロップダウン リストで選択します。サポートされるすべてのファイル タイプを選択するか、1 つだけ選択します。
[変換先] ボタンをクリックし、変換後のファイルの出力先となるフォルダを指定します。
変換後の出力ファイルの種類を選択します。TIFF (単一または複数ページ) または PDF ([標準] または [検索可能]、さまざまな PDF/A レベルからの選択も可能) を選択します。
必要に応じて、[設定] をクリックしてデフォルトのパラメータを変更します。たとえば、画像のみのページを OCR を使用して扱う方法を指定します。
必要に応じて、[ワークフローを使用] チェック ボックスをオンにして、ワークフロー ファイルを参照します。下記参照。
変換完了後のソース ファイルの扱いを指定します。
保持:ソース ファイルをそのまま監視対象フォルダーに残します。
削除:ソース ファイルを監視対象フォルダから削除します。
フォルダーに移動:参照画面で選択したフォルダーにソース ファイルを移動します。
結果を自動的にクリア: ファイル リストを自動的に [監視と変換] ダイアログ ボックスのタスク表示から消去します。
プロセッサのオプション (CPU 使用率) を選択します。 ワーカー プロセスの数を 1 に設定すると順次処理となり、数を大きくすると並列タスク処理となります。
監視対象フォルダの設定を確定するには [OK] をクリックします。
CPU プロセッサ数として選択できるのは、そのコンピュータでの実際の数に限られます。デュアルコアのコンピュータでは、選択肢は 1 と 2 のみです。その他のファイル タイプからの変換を実行するときは、CPU 数は 2 以下となります。
ワークフローを使用することは、定義された一連のアクションをすべての受信ファイルに適用することを意味します。チェックボックスがアクティブになるのは、1 つ以上のワークフローが作成されている場合のみです。このプロセスは自動化されているため、対話が必要なワークフローのすべてのステップが実行されるわけではありません
監視対象のフォルダを使用するには
有効なファイルが監視対象のフォルダーに追加されると、プログラムは、さらにファイルが到着するかどうかを調べるために数秒間待機します。ファイルがそれ以上到着しなくなると変換が開始し、進行状況が [監視と変換] ダイアログ ボックスに表示されます。可能な操作
変換の進行状況をリストで追跡する
タスクを一時停止、再開、または削除する
完了したタスクをタスク表示から消去する
異常終了したタスクを再実行する
変換ログを表示する
このダイアログ ボックスを非表示にする。非表示にした後は、Windows タスク バーの通知領域にある [監視と変換] アイコンをクリックすると再度表示されます。
監視対象フォルダを一時的に無効にするには、ダイアログ ボックスの一番上にあるチェック ボックスをオフにします。
スキャン受信トレイ
スキャン結果を自動的に Power PDF で表示できるようにするには、スキャン受信トレイを設定します。同時に複数のスキャン受信トレイを機能させることはできません。
スキャン受信トレイは、監視対象フォルダの一種です。参照画面でスキャン デバイスのスキャン ターゲット フォルダを選択して、そのフォルダがスキャン受信トレイであることを指定すると、ファイルが到着したときに通知が送られるようになります。この機能では、自動ファイル変換は行われません。到着したスキャン結果にアクセスするには、この専用フォルダから開くか、Power PDF の中の参照画面でこのフォルダを選択します。
スキャン受信トレイをセットアップするには
[ファイル] > [オプション] を開き、[環境設定] ダイアログ ボックスで [自動] > [スキャン受信トレイ/クイック接続] を選択します。
スキャン受信トレイの通知の有効化: オンにすると、新しいファイルがスキャン受信トレイ フォルダーに到着したときに通知が表示されるようになります。この通知アイコンは、Windows タスク バーの右の通知領域に表示されます。
スキャンのソースを指定します。
自動受信トレイ エージェント (ShareScan のみ): 参照画面で場所を選択します。必要に応じて、システム管理者に連絡してください。
ホーム ディレクトリ:パスを入力するか、システム管理者に連絡してください。
手動:コンピュータ上のソース フォルダを手動で設定します。
Nuance eCopy ShareScan のネットワーク スキャンを使用している環境では、[クイック接続の設定] の管理も可能です。たとえば、通知の有効化、フォルダの選択、追加のクイック接続フォルダの指定です。
受信トレイの参照:[スキャン受信トレイ] をクリックすると、すべてのファイルが別のダイアログ ウィンドウに表示されます。
次を開く:[スキャン受信トレイ] をクリックすると、最後のファイルが新しいウィンドウで開きます。
ドキュメントの自動削除:このチェック ボックスでは、スキャン済みの PDF や TIFF のドキュメントを Power PDF で開いた後に、そのファイルをスキャン受信トレイ フォルダーに残しておくか削除するかを指定できます。ファイルの削除が行われるのは、保存するかどうかを尋ねるメッセージに応答した後です。
スキャン受信トレイを使用するには
[スキャン受信トレイ] アイコンがタスク バーの通知領域に表示されます。これは、新しい TIFF または PDF のファイルがスキャン受信トレイに届いたことを知らせるものです。吹き出し通知をクリックすると、[スキャン受信トレイ] ダイアログ ボックスが開きます。これはいつでも、次の方法で開くことができます。
[詳細処理] > [バッチ処理] の [スキャン受信トレイ] をクリックして [スキャン受信トレイ] ダイアログ ボックスを開きます。
ここに表示されるのは、スキャン受信トレイにある、まだ削除されていないファイルすべての一覧か、最後のファイルのみです。どちらが表示されるかは、[ファイル] > [オプション] > [環境設定の編集] > [自動] > [スキャン受信トレイ/クイック接続] での環境設定によって決まります。
選択されているドキュメントの最初のページのサムネイルがダイアログ ボックスに表示されます。
他のページに移動するには、[プレビュー] ウィンドウの下にあるコントロールを使用します。
[開く] をクリックするとドキュメントが Power PDF で開き、[キャンセル] をクリックすると終了します。
[開く] を選択したときに、PDF ファイルは直接開かれますが、TIFF ファイルは PDF に変換されるので、少し時間がかかることがあります。ファイルが開かれたらスキャン受信トレイからそのファイルを削除するように、環境設定で指定しておくこともできます。このように指定する場合は、必ず PDF を適切な場所に保存してください。保存しないで閉じようとした場合は、警告が表示されます。