特定のイメージ処理設定のプロパティ
このトピックでは、eVRS コマンド文字列モジュールに表示されている特定のイメージ処理設定に属するプロパティを示します。すべてのプロパティ名で大文字と小文字が区別されます。
ページ検出
eVRS のイメージ処理は常にページ検出から始まります。ページまたはコンテンツの傾き補正およびクロップが要求されない場合でも、ページ検出が実行されます。ページ検出の目的は、ページの場所の把握、ページ内のパンチ ホールなどのコンテンツの検出、ページが空白かどうかの決定、さらに適切な 2 値化の方法を決定するためにページ内のイメージのみを分析することです。対応するパラメータ設定のすべての関連する非デフォルトを含むスキャナ XML ファイルで、スキャナのバックグラウンドの色の範囲を指定することをお勧めします。次の表に、プロパティとパラメータの範囲を示します。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
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CSkewDetect.white_bkg_threshold |
0,255 の範囲内の整数。デフォルト = 128 は「不明」を意味します。モノクロ入力イメージの場合、デフォルト = 0 は「黒色のバックグラウンド」を意味します。
バックグラウンド範囲内の最小値と最大値の両方を、3 つのカラー チャネル(赤、緑、青) すべてについて指定する必要があります。
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CSkewDetect.dark_gray_bkg_threshold CSkewDetect.bright_gray_bkg_threshold |
0,255 の範囲内の整数 (デフォルト = 128)。グレー レベル スキャナのバックグラウンドの最小値と最大値を指定します。 |
CSkewDetect.dark_red_bkg_threshold CSkewDetect.bright_red_bkg_threshold |
0,255 の範囲内の整数 (デフォルト = 128)。スキャナ バックグラウンドの赤チャネルの使用可能な最小値と最大値を指定します。 |
CSkewDetect.dark_green_bkg_threshold CSkewDetect.bright_green_bkg_threshold |
0,255 の範囲内の整数 (デフォルト = 128)。スキャナ バックグラウンドの緑チャネルの使用可能な最小値と最大値を指定します。 |
CSkewDetect.dark_blue_bkg_threshold CSkewDetect.bright_blue_bkg_threshold |
0,255 の範囲内の整数 (デフォルト = 128)。スキャナ バックグラウンドの青チャネルの使用可能な最小値と最大値を指定します。 |
CSkewDetect.gray_stats_error_ sum_thr_white_bkg CSkewDetect.color_stats_ error_sum_thr_white_bkg CSkewDetect.gray_stats_ error_sum_thr_black_bkg CSkewDetect.color_stats_ error_sum_thr_black_bkg |
0,255 の範囲内の整数です。スキャナのバックグラウンド色の検出感度を定義します。
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DO_NO_PAGE_DETECTION
このキーワードは、受信したイメージが既に傾き補正およびクロップされているため、ページ検出が必要ないことを示します。イメージ全体がページに含まれます。
- DO_NO_PAGE_DETECTION を指定する場合と、DO_SKEW_CORRECTION_ALT モジュールおよび DO_CROP_CORRECTION モジュールで DO_SKEW_CORRECTION_PAGE を指定しない場合の違いは、後者はページ検出をキャンセルせず、傾き補正とクロップ補正のみを無効にする点です。通常、ページ検出は他の操作に必要なため、常に実行されます。
-
_DoNoPageDetection_ を指定することは、CSkewDetect.page_already_deskewed_and_cropped パラメータの値を 1 (TRUE) に設定することと同等です。
DO_HEALTH_ANALYSIS
ヘルス分析は、Tungsten Automation ヘルス ターゲット シートのイメージが検出された場合に要求に応じて実行されます。ターゲット シートには、スキャンされたターゲット シートの方向とタイプを検出するために、側面に沿ってバーコードがあります。さらにシートには 2 本の太い対角線があり、その間に空白があります。この分析では、イメージの縞、照明の均一性の問題、ローラーの摩耗を示す直線の真直度と伸びを検出します。返されたデータには、3 つの各項目のヘルスを示すパラメータがパーセント表示で含まれています。最高値は 100% です。
DO_REMOVE_GRAPHIC_LINES
このモジュールをコントロールするのは次のパラメータです。
プロパティ名 | 説明とパラメータ範囲 |
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CFindLines.Direction.Byte | 水平線、垂直線、またはその両方の線のタイプを削除します。可能な値は次のとおりです。
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CFindLines.MinLineLength.Int | デフォルト = 75 です。300 DPI に比例配分 |
CFindLines.MaxLineThickness.Int | デフォルト = 24 です。300 DPI に比例配分 |
DO_GRAY_OUTPUT
受信イメージがバイナリの場合、出力イメージをグレースケールに変換する要求を無視します。
DO_CREATE_INDEX_IMAGE
インデックス イメージで、処理されるイメージ内で見つかったコンテンツに 8 ビット エンコーディングを使用して、イメージ処理設定間でこの情報を交換します。eVRS 2.2 以降、インデックス イメージは必要に応じて自動的に作成されます。eVRS 2.2 以前では、インデックス イメージの作成を明示的に要求する必要があります。
DO_BINARIZATION および DO_ENHANCED_BINARIZATION
元の解像度が低いドキュメントのバイナリ イメージの品質を向上させるために、DO_BINARIZATION を DO_ENHANCED_BINARIZATION に置き換えることができます。この設定は、解像度が 300 DPI を超えるバイナリ イメージの作成に役立ちます。バイナリ処理されたイメージは要求された高解像度で作成され、文字の輪郭が滑らかになり、バックグラウンド ノイズ レベルが少なくなります。次の表に、2 値化を制御するために必要なパラメータを示します。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
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intelligent_contrast_enabled |
ブール値です。デフォルト = 1 (TRUE) です。 0 に設定すると、自動コントラストがキャンセルされます。 |
CBinarize.Contrast_Slider_Pos.Int |
1,5 の範囲内の整数です。 スキャンしたイメージのデフォルトは 3 です。 モバイルではデフォルト = 2 です (「IMAGING_DEVICE_TYPE」を参照してください)。 自動コントラスト決定の強度をコントロールします。 |
intelligent_brightness_enabled |
ブール値です。デフォルト = 1 (TRUE) です。 0 に設定すると、自動輝度がキャンセルされます。 |
CBinarize.Do_Adv_Clarity.Bool |
ブール値です。デフォルト = 1 (TRUE) です。 0 に設定すると、インテリジェント クリーンアップがキャンセルされます。 |
CBinarize. Cleanup_Slider_Pos.Int |
1,5 の範囲内の整数です。 スキャンしたイメージのデフォルトは 3 です。 モバイルではデフォルト = 2 です (「IMAGING_DEVICE_TYPE」を参照してください)。 インテリジェント クリーンアップの強度をコントロールします。 |
Advanced_Threshold_Dot_Matrix_Image_Enable |
ブール値です。デフォルト = 0 (FALSE) です。 1 に設定すると、ドット マトリックス印刷が含まれたドキュメントのイメージを 2 値化する際の文字形成の改善に役立つ分析が有効になります。 ドット マトリックス印刷が含まれない最新のドキュメントの場合は、このプロパティを 0 に設定すると、この分析に費やす時間を節約できます。 |
global_threshold |
0,255 の範囲内の整数です。デフォルト = 128 です。 自動輝度がオフの場合に使用します。フラット (非エッジ) ピクセルの 2 値化の輝度しきい値を設定します。 ピクセルのグレー レベルが 255 からこの設定値を引いた値より低い場合、そのピクセルが黒になります。たとえば、global_threshold が 100 に設定されているとき、ピクセルのグレー レベルが 155 (255 - global_threshold) だとそのピクセルが黒に変換されます。それ以外の場合は白のままです。 |
edge_threshold |
0,255 の範囲内の整数です。デフォルト = 128 です。 自動コントラストがオフの場合に使用します。動的しきい値処理で使用するエッジ強度のコントラストしきい値を設定します。値が小さいほどエッジが強くなります。 |
CBinarize.Edge_Aggr.Int |
0,255 の範囲内の整数です。デフォルト = 168 です。 動的しきい値処理で使用されます。自動コントラストが使用される場合、エッジ検出の強度を調整します。 |
Threshold.alpha_strength |
0,255 の範囲内の整数です。デフォルト = 128 です。 自動コントラストと自動輝度の両方、および色分析などのその他の高度な 2 値化機能がオフの場合に、VRS4.5 の 2 値化を模倣するために使用します。動的しきい値処理における CBinarize.Edge_Aggr.Int の値を置き換えます。 |
VRS.Analyze.Color.Enable |
ブール値です。デフォルト = 0 (FALSE) です。 1 に設定すると、カラー イメージの青、緑、赤の各チャネルの独立した 2 値化が有効になり、その組み合わせにより最終的なバイナリ イメージが得られます。グレースケール イメージからの 2 値化と比較して約 3 倍の時間がかかります。 |
CBinarize.Wei_Blue_To_Gray.Int CBinarize.Wei_Green_To_Gray.Int CBinarize.Wei_Red_To_Gray.Int |
カラー分析がオフの場合、これら 3 つの整数値によって、カラーからグレーへの変換におけるカラー チャネルの相対的な重み付けが決定されます。青、赤、緑のデフォルト値は、それぞれ 4、7、5 です。グレー値は次のように計算されます。 グレー = (4 * 青 + 7 * 緑 + 5 * 赤)/(4 + 7 + 5)。 これらの値を使用して、イメージの特定の色を強調または抑制します。たとえば、緑色のテキストを強調するには、CBinarize.Wei_Green_To_Gray.Int を 0 に設定します。バックグラウンドの赤を抑制するには、CBinarize.Wei_Red_To_Gray.Int を 1 に設定し、他の 2 つの重み付けを 0 に設定します。 |
VRS.Ignore.Pictures.Enable |
ブール値です。デフォルト = 0 (FALSE) です。 1 に設定すると、イメージの明るさと 2 値化のコントラストを推定する際にイメージ領域が無視されます。 |
DO_ZONE_MASKING
この機能は、いくつかの指定ゾーン以外をすべて削除することにより、既知のドキュメント タイプからのデータ抽出を簡素化するために使用します。関心のあるゾーンに関する情報は、_LoadSetting_ を使用して伝達するか、外部ファイルからロードします。たとえば、次のパラメータを使用して、アーカンソー州のライセンス タイプの 1 つから運転免許証番号と所有者の名前を抽出できます。
<Property Name="CZoneExtract.Enable" Value="1" Comment="DEFAULT 0" />
<Property Name="CZoneExtract.UseExactBB" Value="1" Comment="DEFAULT 0" />
<Property Name="CZoneExtract.NumZones" Value="2" />
######## Zone 0: DLNumber printed in RED
<Property Name="CZoneExtract.Color.00.Int" Value="3" Comment="RED_ZONE=3"/>
<Property Name="CZoneExtract.bbX1.00.Int" Value="1151" />
<Property Name="CZoneExtract.bbY1.00.Int" Value="260" />
<Property Name="CZoneExtract.bbX2.00.Int" Value="1484" />
<Property Name="CZoneExtract.bbY2.00.Int" Value="311" />
<Property Name="CZoneExtract.LineLabels.00.00.String" Value="DLNumber" />
######## Zone 1: Name printed in Black
<Property Name="CZoneExtract.bbX1.01.Int" Value="675" />
<Property Name="CZoneExtract.bbY1.01.Int" Value="361" />
<Property Name="CZoneExtract.bbX2.01.Int" Value="1600" />
<Property Name="CZoneExtract.bbY2.01.Int" Value="408" />
<Property Name="CZoneExtract.LineLabels.01.00.String" Value="Name" />
このバージョンの eVRS SDK では、ゾーン マスキングはカラーまたはグレーのイメージを想定しています。送信マスク イメージはデフォルトで 2 値化されます。送信イメージのビット深度を変更するには、CZoneExtract.Bitdepth.int のプロパティの適切な値を指定する必要があります。例:
<Property Name="CZoneExtract.Bitdepth.int" Value="2" Comment="Gray" /> or
<Property Name="CZoneExtract.Bitdepth.int" Value="3" Comment="Color" />
DO_BACKGROUND_SMOOTHING
カラー イメージとグレースケール イメージのページ バックグラウンドのスムージングを実行します。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
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Color.BackgroundBleach.Aggressiveness |
0,255 の範囲内の整数です。デフォルト = 128 です。 バックグラウンド スムージングの感度をコントロールします。値が大きいほど、ピクセルがイメージ バックグラウンド (1 つまたは複数) の一部であると判断される可能性が高くなります。 |
Color.BackgroundBleach.Choice このプロパティ名の先頭には空白があります。これは、下位互換性のために保持されています。
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1,3 の範囲内の整数です。
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DO_BLANK_PAGE_DETECTION
アプリケーションでの削除ができるように、ページが空白かどうかを検出します。パンチ ホールを無視できます。デュプレックス モードでは、反対側からの裏抜けを無視できます。
eVRS で入力イメージ内のページ境界を検出できない場合、その中のコンテンツの有無を検出することは不可能です。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
---|---|
VRS.Ignore.Holes.Enable |
ブール値です。デフォルト = 0 (FALSE) です。 1 に設定すると、空白ページを検出するためのページ内の穴マークを無視します。 |
CBlkPage.Min_Count_Edge.Int CBlkPage.Min_Count_Black.Int |
空白ページ検出の感度をコントロールします。 Min_Count_Edge の範囲は 0, 300 です。デフォルト = 75 です。 Min_Count_Black の範囲は 0, 90000 です。デフォルト = 450 です。 これらは Min_Count_Edge に正比例して、また Min_Count_Black の平方値として DPI に比例配分されます。 値が大きいほど、ページが空白であると判断される可能性が高くなります。 |
VRS.Blank.Page.Content.Sensitivity |
0,255 の範囲内の整数です。デフォルト = 128 です。 空白ページ検出の感度をコントロールします。 デフォルト以外の値に設定されている場合、2 つの CBlkPage.Min_Count_*.Int 設定はその値から調整されます。感度が 128 を超えると小さくなり、感度が 128 を下回ると大きくます。 値が高いほど、ページが空白でないと判断される可能性が高くなります。 |
DO_COLOR_DETECTION
カラー検出によって eVRS が各イメージを評価し、イメージをカラーとして処理するか白黒として処理するかを決定します。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
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ColorDetect.DropBGColorForBitonalFG |
ブール値です。デフォルト = 0 (FALSE) です。 1 に設定すると、ドキュメントの白黒以外のバックグラウンド色が無視されます。たとえば、カラー用紙に印刷された白黒のドキュメントでは、ドキュメントで色の検出を実行するときに、バックグラウンド色を無視するのが好ましい場合があります。 |
ColorDetect.SmallObjEnable |
ブール値です。デフォルト = 0 (FALSE) です。 1 に設定すると、日付スタンプや少量の蛍光ペン テキストなどの色の小さな領域を検出できるため、白黒として扱われません。 |
ColorDetect.SmallObjAggressiveness |
0,255 の範囲内の整数です。デフォルト = 128 です。 小さな色領域の感度を指定します。値を小さくすると、少量の色が検出される可能性が低くなります。 |
DO_COLOR_DROPOUT
このキーワードは、ページのメイン バックグラウンド色と最も多くの前景色の色を判別するドキュメント分析をトリガーします。これは、ドロップ アウトされるフォームの色であると想定されます。変更可能な最も重要性の高いパラメータについては、次の表を参照してください。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
---|---|
CColrDrp.Slider_Pos.Int |
0,255 の範囲内の整数です。デフォルト = 128 です。 値を大きくすると感度が上がり、ドロップアウトが大きくなります。 |
DO_SKEW_CORRECTION_PAGE および DO_SKEW_CORRECTION_ALT
これらのキーワードは、コンテンツの傾きの検出をトリガーします。元のイメージの傾きを補正する処理モジュールをアクティブ化します。ページがイメージ フレームで切れている場合、スキャンされたイメージで実行される傾き補正によってその欠落領域を埋める必要があり、実際のデータがない場合にはイメージ バックグラウンド (スキャナの背景) の中央色で塗りつぶされます。ただし、傾き補正の角度がページの傾きと異なる場合、傾き補正から生じるイメージの一部の領域は未定義のままになります。たとえば、テキストが傾いているページがコンテンツに対して傾き補正される場合や、ページの角がイメージ フレームによって切り取られていた場合などです。デフォルトでは、この色はスキャナのバックグラウンドの平均色と一致します。次の設定を構成することにより、目的の色を変更および指定できます。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
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CSkwCor.Fill_Color_Scanner_Bkg.Bool |
ブール値です。デフォルト = 1 (TRUE) です。 0 に設定すると、指定された色が使用されます。 |
CSkwCor.Fill_Color_Red.Byte CSkwCor.Fill_Color_Green.Byte CSkwCor.Fill_Color_Blue.Byte |
0,255 の範囲内の整数です。すべてについてデフォルト = 0 (黒) です。CSkwCor.Fill_Color_Scanner_Bkg.Bool が FALSE に設定されている場合にのみ使用します。 |
DO_SCANNER_BKG_FILL
この文字列は、イメージ フレームの外側に接続するページの周囲に残っているすべてのイメージのバックグラウンド領域を設定で定義された色またはグレーレベルで塗りつぶす処理モジュールをアクティブ化します。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
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CSBkgFil.Fill_Type.Int |
これは最も重要なプロパティです。塗りつぶしの色を、白、黒、ページ中央値の色、またはユーザーが指定する定義済みの色のいずれかに決定します。 1,4 の範囲内の整数です。 1 = 白、2 = 黒、3 = ページ、4 = 事前定義済み デフォルト = 3 (ページ) です。 |
CSBkgFil.Fill_Color_Red.Byte CSBkgFil.Fill_Color_Green.Byte CSBkgFil.Fill_Color_Blue.Byte CSBkgFil.Fill_Color_Gray.Byte |
0,255 の範囲内の整数です。すべてについてデフォルト = 255 (白) です。CSBkgFil.Fill_Type.Int が PREDEFINED に設定されている場合にのみ使用します。 |
- ページがイメージ フレームで切れている場合、スキャンされたイメージで実行される傾き補正によってその欠落領域を埋める必要があり、実際のデータがない場合にはイメージ バックグラウンド (スキャナの背景) の中央色で塗りつぶされます。ただし、傾き補正の角度がページの傾きと異なる場合 (たとえば傾いたテキストを含むページがコンテンツに対して傾き調整される場合)、傾き補正から生じるイメージの一部の領域は未定義のままになります。これらの外側の領域は元々黒に設定されていますが、DO_SCANNER_BKG_FILL が TRUE に設定されている場合、後でバックグラウンドの塗りつぶしで置き換えられる色と一致するようにイメージのバックグラウンドで塗りつぶされます。
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スキャンされたイメージのフレームが完全に塗りつぶされ、分析の対象となるような統計的に意味のあるバックグラウンドが残っていない場合、スキャナの XML ファイルで指定されたバックグラウンドの既知の範囲の中央にイメージのバックグラウンドの値が一致するように設定されます。
DO_EDGE_CLEANUP
この文字列は、最終イメージの周りの小さなフレームを削除する処理モジュールをアクティブ化します。これにより、検出されたページのふちをクリーンアップできます。デフォルトでは、このフレームはイメージの解像度に関係なく 8 ピクセルの太さになりますが、DPI に比例配分するように調整できます。
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
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EdgeCleanup.enable |
ブール値です。スキャナ入力の場合はデフォルト = 0 (FALSE)、カメラ入力の場合は 1 (TRUE) です。このパラメータが FALSE に設定されている場合、次の 2 つのパラメータは無関係です。 |
CBrdCrop.Crop_Dist.Int |
フレーム サイズを指定する整数です。デフォルト = 8 ピクセルです。 |
CBrdCrop.Crop_Dist_Prorate_for_DPI.BOOL |
ブール値です。デフォルト = 0 (FALSE) です。 1 (TRUE) に設定されている場合、CBrdCrop.Crop_Dist.Int はイメージの DPI 対 200 の比率で比例配分されます。 |
- _DoEdgeCleanup_を有効にするには、_DoSkewCorrectionPage_ と _DoCropCorrection_ の両方を指定します。
-
エッジ クリーンアップを実行すると、解像度はそのままで、処理されるイメージが少し小さくなります。イメージの寸法がわかっている場合、最終的なイメージの高さや幅が指定された値よりもわずかに小さくなります。この差異を減らすには、CBrdCrop.Crop_Dist_Prorate_for_DPI.BOOL を TRUE に設定します。こうすることでデフォルトの 8 ピクセルが 8/200 = 0.04 インチ相当になります。
DO_REGION_CLIP
エッジ クリーンアップ処理モジュールのブランチをアクティブ化します。これにより、ユーザーは処理されるイメージから関心領域を切り取ることができます。操作文字列に _DoRegionClip_ トークンが含まれ、その後に目的の x オフセット、幅、y オフセット、高さ (ピクセル単位) が空白区切りでこの順番で指定されている場合に、このブランチがトリガーされます。例: _DoRegionClip_15 350 25 780。
VRS.ManualClip.Enable パラメータの値を 1 に設定し、VRS.ManualClip.Top、VRS.ManualClip.Width、VRS.ManualClip.Left、VRS.ManualClip.Height の各パラメータをそれぞれ 15、350、25、780 に設定することで、同じ結果を得ることができます。
- 多くの場合、ユーザーは作成されたこの処理済みのイメージに応じて、通常はエッジ クリーンアップによるデフォルトの境界クロップが実行された後に領域クリップの指定を行います。ユーザーの期待と一致させるため、エッジ クリーンアップ設定で指定された内側フレームの左上隅から領域クリップ パラメータが適用されます。
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CBrdCrop.Border_Crop_Error_Action.Int - ユーザーはこのオプション パラメータを使用することで、処理されるイメージに対して大きすぎる領域を指定した場合など、誤ったパラメータ値をある程度の柔軟性を持って処理できるようになります。このパラメータの解釈可能な値は次のとおりです。
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0 - 領域クリップがイメージから外れる場合、領域クリップを破棄します (デフォルト)。
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1 - 領域クリップがイメージから外れる場合はエラーを返します。
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2 - 必要に応じて、領域クリップをイメージ内に収まるように調整します。
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カラー/グレースケールの輝度調整
プロパティ名 |
説明とパラメータ範囲 |
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CColorAdj.Enable |
ブール値です。デフォルト = 0 (FALSE) です。 1 (TRUE) に設定すると、このモジュールがアクティブ化されます。 |
CColorAdj.Slider_Pos.Int |
0,100 の範囲内の整数です。デフォルト = 45 です。カラー イメージまたはグレースケール イメージを暗くしたり明るくしたりします。ニュートラル値は 36 です。値を大きくすると、イメージが明るくなります。値を小さくすると、イメージが暗くなります。 |
最終イメージとそのパラメータ
FINAL_IMAGE_SMALLER_PIXEL_DIM、FINAL_IMAGE_LARGER_PIXEL_DIM、FINAL_IMAGE_DPI の各文字列は、ユーザーが処理されるイメージと最終的なイメージを区別するための新しいモジュールをトリガーします。このモジュールは、eVRS のイメージ処理チェーンの最後で機能し、デュプレックス スキャンした場合にイメージの両面に影響します。
この機能は、次のようなシナリオで役立ちます。
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メタデータの信頼できる処理と抽出に必要なイメージの解像度が、アーカイブに十分な解像度よりも高いか、デバイスからの送信に必要な解像度よりも高い場合。
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最終イメージが、ピクセル単位での高さまたは幅の正確な要件のある別のアプリケーションへの入力として使用される場合。
このモジュールの内部動作を導く全体的なロジックは次のとおりです。
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少なくとも 1 つのパラメータ (FINAL_IMAGE_SMALLER_PIXEL_DIM、FNAL_IMAGE_LARGER_PIXEL_DIM、または FINAL_IMAGE_DPI) が指定されていて、処理されるイメージの対応するパラメータと異なる場合、モジュールがアクティブ化されます。
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パラメータを指定すると、このモジュールによって、処理されるイメージの比例スケーリングの係数が決定されます。たとえば、処理されるイメージが横長で、幅、高さ、解像度がそれぞれ 2009 ピクセル、1237 ピクセル、400 DPI で、FINAL_IMAGE_LARGER_PIXEL_DIM の値が 1000 の場合、スケーリング係数は 2009 分の 1000 の比率となり、0.49776 となります。最終的なイメージは、幅 1000 ピクセル、高さ 615 ピクセル、199 DPI になります。
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FINAL_IMAGE_SMALLER_PIXEL_DIM と FINAL_IMAGE_LARGER_PIXEL_DIM の両方が指定されている場合、水平スケーリングと垂直スケーリングは別々に実行され、係数が異なる可能性があります。上記の例では、FINAL_IMAGE_ SMALLER _PIXEL_DIM の追加の指定値が 600 である場合、水平スケーリング係数は 2009 分の 1000 の比率で 0.49776 となり、垂直スケーリング係数は 1237 分の 600 の比率で 0.48504 となります。最終的なイメージは、幅 1000 ピクセル、高さ 600 ピクセル、水平 199 DPI、垂直 194 DPI になります。
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1 つまたは両方のピクセル寸法に加えて FINAL_IMAGE_DPI の値が指定されている場合、スケーリングは上記のピクセル寸法に基づきますが、水平および垂直の両方の DPI 値が指定された値に設定されます。上記の例で、さらに FINAL_IMAGE_DPI の指定値が 200 である場合、水平および垂直の両方の DPI 値 (それぞれ 199 および 194 として計算) は 200 に置き換えられます。
このモジュールの柔軟性が意図しない信頼度を招く可能性があります。たとえば、最終的な DPI の指定値とピクセル寸法に基づいて計算された値との差が非常に大きくなる可能性があります。これは、独立した水平スケーリングおよび垂直スケーリングが可能になり、対応する係数の差異が大きくなることを防げなくなるためです。
IMAGING_DEVICE_TYPE
IMAGING_DEVICE_TYPE (実際の文字列: _DeviceType_) のキーワードに整数の 2 が続く、つまり 「_DeviceType_2」 を PC ベースのシステムで使用して、カメラ イメージに最適な処理環境を設定できます。このモードでは、DPI 推定、矩形化、照明の補正、自動コントラスト、自動輝度、および 2 値化中のインテリジェント クリーンアップの使用、およびその他のいくつかの設定をアクティブ化して、最適な結果イメージを生成します。スキャナ イメージを処理する場合は、「_DeviceType_0」 を使用します。この設定はデフォルトで含まれています。