ドキュメント要素の墨塗りと削除について

墨塗りを使用すると、リリースする PDF ドキュメントから不要な情報を削除できます。通常、墨塗りは、まず、削除する項目を選択してマークを付け、再確認してから墨塗りを適用するという 2 ステップのプロセスです。マークを付けたテキストと墨塗りしたテキストの外観については、「内容の墨塗り」を参照してください。墨塗りツールを使うと、以下を実行することができます。

• テキスト、ベクトル グラフィック、ビットマップ イメージ、マルチオブジェクトの領域、または完全なページを選択して削除する

• 現在のドキュメント内で特定のテキストを検索して削除する

• 特定の内容を参照している箇所すべてを現在のドキュメントから削除する

• 墨塗り領域を判読不可能なハイライトとして表示し、暗号符号化または定義済みのカスタム テキストでオーバーレイする (オプション)

• ドキュメントからすべての注釈を削除する

• ドキュメント プロパティなどのメタデータを削除する

• リンク、デスティネーション、添付ファイルなどを削除します。

• 墨塗りしたテキスト文字列が含まれている可能性がある埋め込みインデックスを削除する ([埋め込まれた非表示データを削除] を使用)

一般配布用ドキュメントを準備する場合、PDF ファイルの確定という方法もあります。確定によって、指定したタイプのレイヤー、注釈、またはマークアップをドキュメントから削除したり、それらをドキュメント オブジェクトに変換して [注釈] パネルに表示されないようにしたりすることができます。[墨塗り] は確定手段の 1 つです。この場合、ドキュメントは以下のような状態になります。

• 墨塗りしたテキストが黒い四角形で覆われ、四角形を選択したり移動したりすることはできてもその下にある内容を表示したり検索したりすることはできなくなります。つまり、墨塗りはそのまま残ります。

• 墨塗り対象としてマークを付けたテキストは黒い四角形で覆われますが実際には墨塗りされておらず、四角形の選択や移動が可能で、これらの操作を行うとその下にあるテキストやオブジェクトが表示されます (したがって、墨塗りは実行されていないと言えます)。

墨塗りは、次の機能で検索機能と組み合わせて使用されます。

• 検索して墨塗り: 見つかった項目に墨塗り対象としてマークを付けます。「テキストの検索および墨塗り」を参照してください。このオプションは [ドキュメント] メニューから選択します。
• スキャンとマークアップ: 見つかった項目をハイライトするか、打ち消し線を引くか、下線を引くか、または墨塗り対象としてマークを付けます。どのように処理するかはユーザーが選択できます。このオプションは [スキャン] メニューから選択します。「スキャナからの PDF ファイルの作成」を参照してください。

パッケージとポートフォリオも検索して墨塗りできます。

ポートフォリオに墨塗りを適用した場合、墨塗りされるのはポートフォリオ内の PDF ファイルだけです。一般的に、ファイルを墨塗りする場合は、まずファイルのパッケージ化を解除した方が安全です。こうすることで、選択しながら墨塗りできるようになり、結果を調べるのも簡単になります。