ドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

ドキュメント変数またはフォルダ変数は、通常、電子メール、ビジネス ルール、.NET などのアクティビティや決定ノードで使用します。

ドキュメント変数またはフォルダ変数内の複数のフィールド、またはこれらの変数内の特定のフィールドのシステム プロパティは、次の場所で使用します。

  • 変数の使用が可能な、プロセスまたはルール内の任意の場所。

  • 変数を使用できるプロセス内の任意のタイプのノード。

プロセスまたはノードで使用する前に、ドキュメント変数またはフォルダ変数を初期化する必要があります。そうしないと、ジョブは一時停止されます。

通常の手動アクティビティでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

ドキュメント変数やフォルダ変数、または変数のフィールドは、プロセス フロー内で抽出された情報を使用するためのアクティビティの入力および出力として使用します。

  • ドキュメント変数またはフォルダ変数を、アクティビティの入力または出力として使用します。ドキュメントのアイコンと一緒に、ドキュメント変数またはフォルダ変数の表示名が表示されます。

  • ドキュメント変数またはフォルダ変数のカスタム フィールドを、入力または出力内で使用します。システム フィールドは入力専用として設定できます。

このプロセス内で、ドキュメント変数またはフォルダ変数およびフィールドが入力として使用されるジョブを作成し、(一般的な [アクティビティの取得] ページを使用して) アクティビティを取得すると、次のようになります。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドの値 (現在値またはデフォルト値) は読み取り専用と表示されます。

  • ドキュメント変数またはフォルダ変数が使用されている場合、フォームには変数を表す情報が何も表示されません。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドを入力として使用しているにもかかわらず、インスタンスが識別されていない場合、アクティビティを取得しようとすると、エラーになります。

  • ドキュメント タイプまたはフォルダ タイプの定義に該当しなくなったドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドが使用されている場合、またはドキュメント タイプまたはフォルダ タイプが存在しない場合、ジョブは一時停止されます。

プロセス内で、ドキュメント変数またはフォルダ変数およびフィールドが出力として使用されるジョブを作成し、アクティビティを取得すると、次のようになります。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドの値が編集可能と表示され、現在の値またはデフォルト値が表示されます。

  • ドキュメント変数またはフォルダ変数が使用されている場合、フォームにはこの変数を表す情報が何も表示されません。

  • アクティビティを完了すると、フィールドの値が適切に更新されます。

ビジネス ルール アクティビティでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

  • ドキュメント変数またはフォルダ変数を、ルールの入力および出力に使用します。変数をマップすると、変数の表示名が表示されます。

  • ドキュメント変数またはフォルダ変数のフィールド (システムまたはカスタム) を、対応するタイプのルールの入力および出力に使用します。フィールドをマップすると、変数の表示名およびフィールド名が表示されます。

    ルールの出力をシステム フィールドにマップすることはできません。

  • カスタム フィールドのシステム プロパティを、対応するタイプのルールの入力に使用します。値をマップすると、変数の表示名、フィールド名、およびプロパティ名が表示されます。

    ルールの出力をシステム プロパティにマップすることはできません。

このビジネス ルール アクティビティを使用してプロセスでジョブを作成すると、入力としてマップされたドキュメントまたはフォルダおよびフィールドがルールに渡され、マップされたドキュメント変数またはフォルダ変数およびフィールドが戻り値を使用して更新されます。ただし、入力ドキュメント内でインスタンスが識別されない場合、ジョブは一時停止され、イベント ログまたはジョブ メモにエラーが記録されます。

決定ノードでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

抽出された情報を使用してプロセス フローを制御するには、決定ノードでドキュメント変数またはフォルダ変数のドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールド (システムまたはカスタム) を 1 つ以上使用します。

条件テキスト内で、ドキュメント変数またはフォルダ変数のフィールド (システムまたはカスタム) を使用できます。

このプロセスでジョブを作成すると、次のようになります。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドの情報が、電子メールでの決定に使用されます。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドを使用しているにもかかわらず、インスタンスが識別されていない場合、ジョブは一時停止され、イベント ログまたはジョブ メモにエラーが記録されます。

  • ドキュメント タイプの定義に該当しなくなったドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドが使用されている場合、またはドキュメント タイプまたはフォルダ タイプが存在しない場合、ジョブは一時停止されます。

電子メール アクティビティでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

電子メール アクティビティの次のプロパティにリポジトリから添付ファイルを直接追加するには、ドキュメント変数またはフォルダ変数のドキュメント フィールドあるいはフォルダ フィールド (システムまたはカスタム) を使用します。差出人、宛先、CC リスト、BCC リスト、件名、添付ファイル、重要度、形式、本文。

抽出した情報を使用して、電子メールを生成できます。

宛先、CC リスト、または BCC リストを定義するときは、固定テキスト、リソース、ロール、およびその他の変数タイプに加えて、ドキュメント変数またはフォルダ変数のフィールドを 1 つ以上使用します。

電子メールの本文を定義するときは、固定テキストおよびその他の変数タイプに加えて、ドキュメント変数またはフォルダ変数のフィールドを 1 つ以上使用します。

このプロセスでジョブを作成すると、次のようになります。

  • ドキュメント フィールドの情報が、電子メールで使用されます。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドを使用しているにもかかわらず、インスタンスが識別されていない場合、ジョブは一時停止され、イベント ログまたはジョブ メモにエラーが記録されます。

  • ドキュメント タイプの定義に該当しなくなったドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドが使用されている場合、またはドキュメント タイプまたはフォルダ タイプが存在しない場合、ジョブは一時停止されます。

Dynamics CRM/Content Manager/RPA/Exchange ノードでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

Dynamics CRM/Content Manager/RPA/Exchange ノードでドキュメント変数またはフォルダ変数のドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールド (システムまたはカスタム、およびカスタム フィールド プロパティ) を使用し、抽出された情報を使用します。

ドキュメント変数またはフォルダ変数を文字列タイプのパラメータにマップできます (インスタンス ID が渡されます)。ただし、システム フィールドを戻りパラメータにマップすることはできません。

このプロセスでジョブを作成すると、次のようになります。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドの情報が、Dynamics CRM/Content Manager/RPA/Exchange アクティビティに渡されます。

  • カスタム フィールドが戻りパラメータにマップされている場合は、ドキュメントまたはフォルダのインスタンスの値が適宜更新されます。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドを使用しているにもかかわらず、インスタンスが識別されていない場合、ジョブは一時停止され、イベント ログまたはジョブ メモにエラーが記録されます。

サブジョブ作成ノードでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

サブジョブ作成アクティビティでドキュメント変数やフォルダ変数または変数を使用できます。

使用できる項目は、次のとおりです。

  • ドキュメント変数またはフォルダ変数。タイプがドキュメント/フォルダの初期値パラメータおよび出力パラメータで使用できます。変数をマップすると、変数の表示名が表示されます。

  • ドキュメント変数またはフォルダ変数のフィールド (システムまたはカスタム)、またはフィールド プロパティ。対応するタイプの初期値パラメータおよび出力パラメータで使用できます。

    出力値をシステム フィールドにマップすることはできません。

サブジョブを作成するこのプロセス内でジョブを作成すると、次のようになります。

  • 初期化としてマップされたドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドがサブジョブに渡され、親ジョブ内のマップされたドキュメント変数またはフォルダ変数およびフィールドが戻り値を使用して更新されます。

  • カスタム フィールドが戻りパラメータにマップされている場合は、ドキュメントまたはフォルダのインスタンスの値が適宜更新されます。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドを使用しているにもかかわらず、インスタンスが識別されていない場合、ジョブは一時停止され、イベント ログまたはジョブ メモにエラーが記録されます。

同様に、ケース変数を使用してフラグメント内でサブジョブを作成する場合や、ケース プロセスからサブジョブとしてフラグメントを作成する場合は、ドキュメント変数またはフォルダ変数を使用できます。

SharePoint アップローダ ノードでのドキュメント変数の使用

いずれかのドキュメント値を使用してドキュメントを SharePoint に追加するには、SharePoint アップローダ ノードでドキュメント変数を使用します。

ドキュメント変数を使用できるのは、ソース ドキュメント ファイル パスのパラメータ内に限られます。ドキュメント変数を使用する場合は、PDF などの追加のファイル タイプ オプションを使用できます。

任意のパラメータ内で、ドキュメント変数のシステム フィールドやカスタム フィールド、およびカスタム フィールド プロパティを使用できます。ドキュメント変数を文字列タイプのパラメータにマップすることもできます (インスタンス ID が渡されます)。システム フィールドを戻り値にマップすることはできません。

このプロセスでジョブを作成すると、次のようになります。

  • ドキュメント フィールドの情報が SharePoint アップローダ ノードに渡されます。

  • ドキュメント変数がソース ドキュメント パラメータにマップされている場合は、対応する選択済みのファイル タイプが取得され、SharePoint に追加されます。このタイプのドキュメントが存在しない場合は、ジョブが一時停止されます。

  • カスタム フィールドが戻りパラメータにマップされている場合は、ドキュメント インスタンスの値が適宜更新されます。

  • ドキュメント フィールドを使用しているにもかかわらず、インスタンスが識別されていない場合は、ジョブが一時停止され、イベント ログまたはジョブ メモにエラーが記録されます。

SharePoint 項目の追加ノードでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

情報を抽出するには、SharePoint 項目の追加ノードでドキュメント変数またはドキュメント フィールド (システムまたはカスタム) を使用します。

ドキュメント変数を使用できるのは、ソース ドキュメント ファイル パスのパラメータ内に限られます。

ドキュメント変数を使用している場合は、追加のファイル タイプ オプション (PDF) を使用できます。

任意のパラメータ内で、ドキュメント変数のシステム フィールドやカスタム フィールド、およびカスタム フィールド プロパティを使用します。ドキュメント変数を文字列タイプのパラメータにマップすることもできます (インスタンス ID が渡されます)。システム フィールドを戻り値にマップすることはできません。

このプロセスでジョブを作成すると、次のようになります。

  • ドキュメントの情報が SharePoint 項目の追加ノードに渡されます。

  • ドキュメント変数がソース ドキュメント パラメータにマップされている場合は、対応する選択済みのファイル タイプが取得され、SharePoint に追加されます。このタイプのドキュメントが存在しない場合は、ジョブが一時停止されます。

  • カスタム フィールドが戻りパラメータにマップされている場合は、ドキュメント インスタンスの値が適宜更新されます。

  • ドキュメント フィールドを使用しているにもかかわらず、インスタンスが識別されていない場合は、ジョブが一時停止され、イベント ログまたはジョブ メモにエラーが記録されます。

式アクティビティでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

式アクティビティのターゲットとして、ドキュメント変数またはフォルダ変数、またはドキュメント変数やフォルダ変数のカスタム フィールドを使用します。抽出された情報は、別の値を取得するために使用されます。システム フィールドまたはカスタム フィールドのシステム プロパティをターゲット内で使用することはできません。

.NET アクティビティでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

.NET アクティビティでドキュメント変数またはフォルダ変数のドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールド (システムまたはカスタム) を使用して、抽出された情報を使用します。

メソッド パラメータ内で、ドキュメント変数またはフォルダ変数のシステム フィールドまたはカスタム フィールドを使用できます。パラメータのタイプがドキュメントまたはフォルダの場合は、ドキュメント変数またはフォルダ変数全体 (変数のフィールドではない) や文字列変数または固定テキストを、ドキュメントまたはフォルダのインスタンス ID にマップできます。システム フィールドを戻りパラメータにマップすることはできません。

このプロセス中にジョブを作成すると、ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドの情報が .NET アクティビティで使用されます。カスタム フィールドが戻りパラメータにマップされている場合は、ドキュメントまたはフォルダのインスタンスの値が適宜更新されます。ただし、ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドを使用しているにもかかわらず、インスタンスが識別されていない場合は、ジョブが一時停止され、イベント ログまたはジョブ メモにエラーが記録されます。ドキュメント タイプまたはフォルダ タイプの定義に該当しなくなったドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドが使用されている場合、またはドキュメント タイプまたはフォルダ タイプが存在しない場合、ジョブは一時停止されます。

ループ アクティビティでのドキュメント変数またはフォルダ変数の使用

フォルダの中身を処理するには、ループ アクティビティでドキュメント変数またはフォルダ変数を使用します。可能なマッピングは、次のとおりです。

  • Folder.Documents または Folder.Folders システム プロパティを複合変数フィールドにマップできます。これらのシステム フィールドは、いずれも配列を返します。

  • ドキュメント フィールドまたはフォルダ フィールドを開始インデックス、更新されたインデックス、または行検出のプロパティにマップできます。

  • ドキュメントまたはフォルダを列マッピングに、またはドキュメントやフォルダのフィールドにマップできます。

プロセスを実行すると、マップされた配列内でループ アクティビティが反復処理されます。ドキュメントまたはフォルダが出力としてマップされている場合は、フォルダ内の一連のドキュメント内でループし、ドキュメント変数またはフォルダ変数を使用してそれぞれにアクセスすることができます。