手動アンカリング

手動アンカリングは、静的でないレイアウトと非常に動的な背景を持つフォームに最適な結果を提供します。これらのフォームでは、アドバンスト ゾーン ロケータの自動登録機能でゾーンを正しく登録できない場合があります。手動アンカリングを使用すると、登録に使用するドキュメントのグラフィック要素またはテキストを指定できます。異なるアンカーを作成し、それらを同じページの異なるゾーンに割り当てるか、複数のゾーンを単一のアンカーにマップします。

手動アンカリングは、グローバル登録と組み合わせて使用できます。アンカーが参照ドキュメント上で定義されている場合に、ゾーンとの一致が見つかると、すぐに手動アンカリングによって登録が実行されます。ゾーンに指定されたアンカーがドキュメントの認識中に見つからない場合は、グローバル登録機能によって登録が実行されます。

[ゾーン設定] ウィンドウの [アンカー] タブにある [必須の認識されるアンカー数] 設定で <すべて> またはゼロより大きい数を選択した場合は、認識中に、指定した数のアンカーがドキュメント上で検出されます。見つかったアンカーが少ない場合、フィールド信頼度は 0% に設定されます。この選択では、グローバル登録は手動アンカリングと組み合わせて使用されません。[必須の認識されるアンカー数] 設定で <なし> を選択した場合に、アンカーが見つからなければ、グローバル登録が実行されます。

ドキュメント セットに対してアンカリング機能をテストします。[ゾーン ビューア] ウィンドウでは、ゾーンは登録された位置に自動的に移動し、アンカー ゾーン内の一致したアンカー要素がハイライトされます。

手動アンカリングでは、3 つの一般的なタイプのアンカー ゾーンが提供されます。

[構造的]

構造的アンカー機能は、フォーム上の次のタイプのグラフィック要素をサポートしています。

  • 水平バー

  • 縦罫線

  • 角: 左下、右下、左上、右上

  • クロス

  • T 構造: 右、左、上、下 (折り目など)

  • 小さな黒いボックスまたは長方形の形状

[グラフィック]

フォームの背景に十分な静的コンテンツがない場合は、印刷されたグラフィックをアンカーとして定義します。常に同じ位置に印刷され、明確で重要な構造を持つ任意のグラフィック タイプを使用します。たとえば、ロゴ、円形、または別の幾何学的形状をグラフィック アンカーとして使用します。登録はこの幾何学的情報に基づいて行われます。

バーコード、ピクセル化されていてスキャン時にグレースケールが変化する構造、および非常に小さいグラフィックなどは、グラフィック アンカーとしての使用には適していません。このような場合は、グラフィック アンカー タイプを選択する前に、構造的アンカー タイプまたはテキスト アンカー タイプを使用できるかどうかを確認してください。

[テキスト]

前述のアンカー タイプを使用できないフォームの場合は、アンカー ゾーン内のテキストを読み取り、格納されている文字の位置に基づいて登録を実行するテキスト アンカーを設定します。一致したテキスト内に認識エラーがあっても、テキスト アンカーで許容されます。

テキスト アンカーは正規表現をサポートしていません。

[ロケータ]

このアンカー タイプは、アンカーとして役立つフィールドがフォーム上にある場合に使用します。フィールド データの場所を特定するロケータを作成し、それをアンカーとして使用できます。抽出中に正確に 1 つの候補を見つけるロケータが、入力として必要になります。

テーブル ロケータ、トレーニング可能なロケータ、グループ ロケータなどの複雑なロケータは、アンカーの入力としてサポートされていません。

たとえば、フォームに、それぞれ異なる 10 桁の番号が含まれているとします。この場合は、形式ロケータを使用してその番号を見つけ、それをアンカーの入力として使用します。